●短答式試験一部科目免除資格取得者(第9条第2項)
2 前項各号に定めるもののほか、次の各号のいずれかに該当する者に対しては、
その申請により、当該各号に定める科目について、短答式による試験を免除する。
- 1.税理士法第3条第1項第1号若しくは第2号の規定により税理士となる資格を有する者又は税理士試験の試験科目のうち簿記論及び財務諸表論の2科目について同法第7条第1項に規定する政令で定める基準以上の成績を得た者(同条第3項の規定により、同条第1項に規定する政令で定める基準以上の成績を得たものとみなされる者を含む。) 財務会計論
- 2.商学に属する科目その他内閣府令で定めるものに関する研究により学校教育法第104条第1項に規定する文部科学大臣の定める学位で内閣府令で定めるものを授与された者 政令で定める科目
- 3.前条第1項各号に掲げる科目の全部又は一部に関連する事務又は業務に従事した期間が通算して7年以上である者として政令で定める者 政令で定める科目
公認会計士法第9条第2項には短答式試験による試験科目の一部免除についての内容が規定されています。
ここで、条文内にある「政令で定める科目」とは、公認会計士法施行令に次のように明記してあります。
●公認会計士法施行令第一条
(特定の学位による短答式試験科目の免除)
●公認会計士法施行令第一条の二
(実務経験による短答式試験科目の免除)
条文上では、読みにくくわかりにくくかかれているので、要点を掻い摘むと次のとおりです。
- 税理士となる資格を有する者や簿記論、財務諸表論の2科目合格者は
「財務会計論」が免除されます。 - 会計専門職大学院を修了すると、
「財務会計論」、「管理会計論」、「監査論」が免除されます。 - 上場企業や大会社、国、地方公共団体などにおいて、
会計や監査業務に7年以上従事すると、
「財務会計論」が免除されます。
税理士の資格を有する者(税理士試験合格者、弁護士等)や、
税理士試験の科目合格者(簿記論、財務諸表論)は財務会計論の科目が免除されます。
また、上場企業や大会社(資本金5億円以上又は負債総額200億円以上の会社)、国、地方公共団体などにおいて、 会計や監査業務に7年以上従事すると、財務会計論が免除されます。
この場合、会計業務、監査業務に従事したことがわかる在職証明書や業務の内容が分かる書類、
会社案内、従事した期間において監査を受けたことが分かる書類などが必要です。
さらに、会計専門職大学院を修了すると、「財務会計論」、「管理会計論」、「監査論」が免除されます。
税理士試験の簿財合格者はともかく、会計業務や監査業務に7年以上従事することにより、
一番ボリュームがある財務会計論が免除されるのはかなり負担が減ると予想されます。
会計専門職大学院を修了すると、財務会計論、管理会計論、監査論の4科目中3科目が免除されるのは大きいでしょう。
ですが、いずれにせよ論文式試験という壁があるのには限らないので、
免除がないものとして学習する方が合格への近道かもしれません。
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